1.単品売りCD 2009年9月9日発売 2.ボックス・セット
『ザ・ビートルズ BOX』 2009年9月9日発売 3.ボックス・セット 『ザ・ビートルズ MONO
BOX』 2009年9月9日発売 4.『ザ・ビートルズ BOX』
USBバージョン 2009年12発売 5.アナログ盤(ステレオ) ボックス・セットと単品 2012年11月発売 6.アナログ盤(モノラル) ボックス・セットと単品 2014年9月発売
1.『Past Masters』
の「1」と「2」をひとつの商品にして、14作16枚のCDをバラ売り
これらはすべてステレオ・バージョンで、初期4作はアナログ時代のステレオ(1987年発売のCDではモノラルだった)。 『Help!』
と 『Rubber Soul』
は1987年のCD化の際にジョージ・マーティンがリミックスしたステレオ。 残りの作品はアナログ時代のステレオ(1987年CDと同じ)。
『Past
Masters』
以外の13作は「CDエキストラ」仕様で、それぞれのアルバムにまつわる「レア映像、未発表映像、スタジオでの会話等」を使った5分ほどのドキュメンタリーが付いている。
この映像は2009年9月12日にNHKで放送されたBBCの特別番組 『The Beatles in the
Studio』
とほぼ同じもの。 NHKの「完全版」は約58分、CDエキストラ映像の合計は約48分。「完全版」には各アルバムの間に発売されたシングル(「She
Loves You 」や「I Feel
Fine」など)のエピソードが追加されている。ただしCDエキストラでしか見られない部分もあり、インタビューなどの順序が違う部分もある。
ジャケットは上の写真の通り
「3面見開き(ホワイト・アルバムのみ4面)の紙だけでできたジャケット」で、新しい解説と珍しい写真を掲載したブックレット付き。
光沢のある上質紙で作られたブックレットに載っている写真にはすべて撮影された日付が記載されている。ライナーはケヴィン・ハウレット&マイク・ヒートリーによるアルバムの概説と、
アラン・ロウズ&ケヴィン・ハウレットによるレコーディングの記録が全作品に付いており、
作品によってはポールやジョージ・マーティンのコメントが付記されているものもある(『Past Masters』
だけはハウレットの解説のみ)。 また、オリジナル・アナログ盤にライナーがあったものはそれも転記されているし、『Magical
Mystery Tour』 に付いていた写真付きのブックレットの内容もきちんと転載されている。 日本盤の解説ではそれらがすべて翻訳されている他、ザ・ビートルズ・クラブによる独自の解説も付いている。 付属品関係は、『Sgt.
Pepper』 の切り抜きシートはブックレットに転載、『The Beatles』
のポスターはブックレットとは別に作られて同梱されているが、4人のポートレートはジャケット内側に印刷されるだけになった。
日本盤のジャケットは輸入盤より一回り大きく(1cmほど高い)、ディスクはCD用のビニール袋に入っている。輸入盤はディスクが裸で入っている。日本盤の方が高さに余裕があるのでディスクが出しやすいが、
ジャケットの持ち方によってはディスクが飛び出しかねない。
ディスクは紙ジャケットのように紙の隙間に挟み込んで収納する(ディスクをとめるプラスチックの部品を使っていないため、正式にはデジパックとは呼べないらしい)。
発売元はこのパッケージを「3ツ折(4ツ折)スペシャル・パッケージ」と表現している。このパッケージで売られるのは初回生産分のみで、在庫がなくなり次第、よりシンプルなパッケージになり、
「CDエキストラ」なしの通常盤に切り替わるとのこと。
旧版の 『Past Masters』
にモノラルで収録された以下の8曲、 Love Me Do / From Me To You / Thank You Girl / She
Loves You / I'll Get You / Komm, Gib Mir Deine Hand / Sie Liebt Dich /
You Know My Name これらはすべて 『Mono Masters』
にもモノラルで収録(ただし、それぞれリマスタリングが違う)。 『新・Past Masters』 では、モノラル・ミックスしかない「Love
Me Do」「She Loves You」「I'll Get You」「You Know My Name」についてはモノラルのままで、「From
Me To You」「Thank You Girl」「Komm, Gib Mir Deine Hand」「Sie Liebt
Dich」についてはステレオ・バージョンに差し替えになっている。
・「Love Me Do」「P.S. I Love
You」「Only A Northern Song」はEMI
ジャパンの商品説明の通り、擬似ステレオではなく本当のモノラルでの収録。 ・「Thank You
Girl」のステレオはキャピトル・ステレオ・ミックスではない初登場のオリジナル・ステレオ・ミックス(これまで聴けたものよりエコーが少ない)。 ・「Komm,
Gib Mir Deine Hand (I Want To Hold Your Hand
のドイツ語版)」のステレオ・バージョンのイントロで右チャンネルに一瞬聴こえた誰かの話し声はカット。
2.上の14作16枚をボックス・セットにした 『ザ・ビートルズ BOX』
『Please Please Me』 から 『Let It Be』
までの13作のステレオ盤と、それらに含まれないアルバム未収録曲を集めた2枚組 『Past Masters』
の14作16枚のセット。
バラ売り版に「CDエキストラ」仕様で収録される映像が1枚のDVDにまとめられ、オマケとして付く(「CDエキストラ」もDVDも、日本語字幕が付くのは日本盤のみ)。
このボックスに入っているCD自体は単品発売のものと同じなので、「CDエキストラ」の映像も入っている。
日本盤ボックスの各アルバムと日本盤単品発売分との違いは、「オビ」の有無(といっても昔のLPの復刻オビではなく、CD用の新しいオビ)。また、
初回生産分以降はボックス内の各アルバムも通常のプラケースになるという情報が流れたが、発売元のサイトには今のところ特にそういうアナウンスはない。
ボックスのCDはバラ売りのものとは型番が違うが、DVD以外にボックスのみに付く付属品はなく、ただCDとDVDを箱に詰めただけ。ボックス専用のブックレットはなく、
バラ売りと同じ個々の作品ごとのブックレット(日本盤は日本語解説も)が付いている。
その後2010年12月22日に定価を下げ(35,800円
→ 27,000円)、期間限定で再発された。型番とオビの変更(黒→赤)以外、仕様の変更はない。
3.ボックス・セット 『ザ・ビートルズ MONO
BOX』
『Please Please Me』 から 『The Beatles(ホワイト・アルバム)』
までの10作のモノラル盤と、それらに含まれないアルバム未収録曲のモノラル・バージョンを集めた2枚組 『Mono Masters』
の11作13枚のセット。 ただし、『Help!』 と 『Rubber Soul』
にはアナログ時代のステレオ・バージョンも追加収録。 アナログ時代には 『Yellow Submarine』
もモノラル盤が出たが、音の方は単にステレオ・バージョンをモノラルにしただけのものだったためか、今回は無視された。
こちらのジャケットはイギリス・オリジナル・アナログ盤を再現した日本製作の紙ジャケットになっている(『Magical
Mystery Tour』 のみアメリカ・アナログ盤をもとに紙ジャケ化)。
『Mono
Masters』のうちの1枚目はこれまでに出ていた 『旧・Past Masters Vol.1』 と同じ曲のモノラル・バージョンを収録。
2枚目は 『旧・Past Masters Vol.2』 からモノラル・ミックスの存在しない3曲( The Ballad Of Jhon And
Yoko / Old Brown Shoe / Let It Be )をカットする代わりに、アルバム 『Yellow Submarine』
収録の4曲のモノラル・バージョンを追加している。 この 『Yellow Submarine』 の4曲と「Across The
Universe」については、録音当時に作られていながら、きちんと発表されていなかったモノラル・ミックスが収録されている。 また、「Love
Me Do」や「She Loves You」など数曲は 『Past Masters』 にも 『Mono Masters』
にもモノラル・バージョンで収録されているが、それぞれリマスタリングが違う。
日本盤と輸入盤、どちらも日本製だが、 1.日本盤は外箱にオビが付いている(各ディスクにはなし)
2.日本盤は200ページの日本語解説書を入れるスペースを取るため箱の奥行きが長い(高さは同じ) という2点が違う。
日本盤も輸入盤も各アルバムはそれぞれ糊で封ができるビニール袋に入れられており、中のディスクもビニールの保護袋に入っている、という完全日本仕様(笑)。
英文解説書はケヴィン・ハウレットによるビートルズのモノラル盤についての概説と 『Mono Masters』
の収録曲ごとの解説が掲載されている。これはモノ・ボックス用に執筆されたもの。
この商品は「完全初回生産限定盤」と銘打って発売されたが、結局2009年12月16日に「アンコール・プレス」として再生産された。
アンコール・プレスは箱についているオビの地の色が白から黒に変わり、「完全初回生産限定盤」の表記が「アンコール・プレス」に変わっている(型番も含め、それ以外は全く同じもの)。
HMV の 『The Beatles in Mono』
のページに、国内/輸入ボックスの仕様の違いが表形式で記載されている。
CDフォーマットの商品についてはざっとこんな感じだが、今回のリマスターでは、ノイズや編集ミスなどについて、必要最低限の修正が加えられている。
この処理はステレオ/モノラル/モノラルに追加収録された 『Help!』 『Rubber
Soul』 の旧ステレオの全てにわたって行われている(例えば「You Won't See
Me」の歌い出しで口を開ける音が消されている)。
つまり、ビートルズの公式曲のバージョン違いについては、これまでおおざっぱに言って
1.英国ステレオ/モノラルを基本として、各国盤や編集盤が出る度に増えていったアナログ時代のバージョン違い
2.1987年から1992年までの全アルバム/シングル/EPのCD化の際に手が加えられた「初CD化マスター」 3.『赤盤』、『青盤』、『Yellow
Submarine Songtrack』、『1』、DVD 『Anthology』
と、その後の編集盤発売の度に手が加えられた「編集盤CDマスター」
という流れがあったが、ここに「2009マスター」が加わることになる。
4.『ザ・ビートルズ BOX』
USBバージョン
2009年12月7日(北米時間で12月8日)発売。全世界で3万セット限定。日本のEMI
ミュージック・ジャパンから発売されるもの(型番TOZU-50001)は12月16日発売で、税込定価38,740円。
りんご型のケースに差し込まれているUSBメモリに以下のコンテンツを収録(WindowsとMac
両方に対応)。 ■リマスターされたステレオ・バージョンの全曲 (CDをしのぐFLAC 44.1Khz 24
bitフォーマットとMP3 320Kbpsフォーマットの2種類で収録) ■ドキュメンタリー映像 (ステレオ・ボックス付属のDVDおよび単体CD13タイトルに収録されていたものと同一内容) ■オリジナルUKアルバム・アートのデータ ■レア・フォトを含むアルバム・ライナーノーツのデータ
たてよこ8.8cm、深さ6cmのボックスにりんご型のケースごと収納されている。
日本版はいわゆる「輸入盤国内仕様」で、直輸入品の外装に日本語表記のステッカーなどを貼ったもの。
もとの商品にブックレットなどは付かないので(数枚のインサートは付く)、日本版も付属品なし。
5.アナログLP(ステレオ) ボックス・セットと単品
2012年11月12日(英)、13日(米)、14日(日)発売。2009年リマスター音源(ステレオ・バージョン)を使用したアナログ盤。 180グラム重量盤。全14作を収めたボックスと単品で発売。
ボックスは全世界5万セット限定で、ハードカバー252ページの本が付いている。
ジャケットは発売当時のオリジナル盤に近付けた作りで、『Sgt. Peppers』 や 『The Beatles』
などのオマケも復刻されている。
米国向けと全世界向けで分けてプレスされるとのことで、日本盤はEU生産のものを使った「輸入盤国内仕様」で、日本語解説付き。
日本盤に付くオビは、2009年のリマスターCDのオビと同じようなデザインで、単品だけでなく、
ボックスにも14枚のオビがまとめて同梱されている(ボックス用のオビには「LP
BOX」の文字が入っていたり、価格の表記がないなど、単品のものとは微妙に違う)。
音源のバージョンは上記2のCD 『ザ・ビートルズ
BOX』 と同じ。
6.アナログLP(モノラル) ボックス・セットと単品
2014年9月8日(英)、9日(米)、10日(日)発売。2009年リマスター音源ではなく、アナログ・マスター・テープから新たにカッティングしたアナログ盤。
180グラム重量盤。全11作を収めたボックスと単品で発売(単品の発売は海外のみ)。
4分の1インチのマスター・テープから、アビイ・ロード・スタジオでデジタル技術を使用せずにカッティング。1960年代のモノラル盤のファースト・プレスと、
当時のカッティング・エンジニアたちによるトランスファーの詳細な注記を参考に、1960年代に使われていたのと全く同じ手順が用いられた。
ボックスにはハードカバー108ページの本が付いている。
ジャケットは発売当時のオリジナル盤に近付けた作りで、『Sgt.
Peppers』 や 『The Beatles』
などのオマケも復刻されている。
日本盤は商品自体は輸入盤を使った「輸入盤国内仕様」で、日本語解説付き。
日本盤ボックスに付くオビは、日本初回盤LPに付いていたオビをイメージした復刻オビで、11枚のオビがまとめて同梱されている。 ただし、『Please
Please Me』 『With The Beatles』
の日本初回盤はタイトルを変えて出されたので、同梱されているようなオビは存在しないし、『A Hard Day's Night』
は長さの短い「半掛けオビ」でタイトルも 『ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!』
だったが、同梱されているのは普通の巻き付けタイプのオビでタイトルも 『ハード・デイズ・ナイト』
になっている。
ユニバーサルミュージックジャパン 『MONO LP BOX』 ここがスゴイ!(Internet
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